特定技能外国人への支援とは?会社が行う10個の支援をわかりやすく解説!

特定技能外国人を採用すると、

「会社は外国人にどんな支援をすればいいの?」

という疑問が出てきます。

特定技能1号では、外国人を雇って仕事を教えるだけではありません。

日本で安心して働き、生活できるように、会社には必要な支援を行うことが求められています。

難しそうに感じるかもしれませんが、基本となる支援は大きく10個に分けて考えることができます。


そもそも「支援」って何?

外国人が初めて日本で生活すると考えてみましょう。

日本語だけでなく、

「アパートはどうやって借りるの?」

「銀行口座はどうやって作るの?」

「ゴミはいつ出すの?」

「病院に行きたいときはどうするの?」

「会社で困ったことがあったら誰に相談するの?」

など、わからないことがたくさんあります。

そこで、外国人が日本で安心して生活・仕事ができるようにサポートするのが、

特定技能外国人への「支援」

です。


支援が必要なのは特定技能1号

ここは重要です。

特定技能の支援計画が必要になるのは、基本的に

特定技能1号

です。

特定技能1号の外国人を受け入れる会社は、

「1号特定技能外国人支援計画」

を作成し、必要な支援を実施します。

一方、特定技能2号には、1号と同じ支援計画を作成して10項目の支援を行う義務はありません。


誰が支援するの?

基本的には、

外国人を雇用する会社

が支援を行います。

ただし、会社ですべての支援を行うのが難しい場合もあります。

その場合には、

登録支援機関

へ支援の全部または一部を委託することができます。

つまり、

会社が自分で支援する

または

登録支援機関にお願いする

という方法があります。


特定技能1号には10個の支援がある

それでは、具体的にどのような支援をするのでしょうか。

一つずつ見ていきましょう。


① 事前ガイダンス

外国人が働き始める前に、

日本での仕事や生活について説明する

支援です。

たとえば、

仕事内容

給料

労働時間

日本での生活

入国するときの手続き

などについて説明します。

大切なのは、

外国人が十分に理解できる言語で説明すること

です。

ただ説明書を渡して終わりではありません。

外国人本人が内容を理解できるように説明することが重要です。


② 出入国するときの送迎

外国人が日本へ入国するときには、必要な送迎を行います。

たとえば、

空港から会社や住居などへの送迎

です。

また、外国人が帰国するときにも必要な送迎を行います。

「日本へ来たけれど、空港からどうやって家まで行けばいいかわからない」

という状態にならないようにサポートします。


③ 住む家や生活に必要な契約をサポート

外国人が日本で生活するためには、

住む場所

が必要です。

しかし、外国人が一人でアパートを借りるのが難しい場合もあります。

そこで、

住居を探す

賃貸契約をサポートする

などの支援を行います。

さらに、

銀行口座

携帯電話

電気

ガス

水道

など、日本で生活するために必要な契約についても必要なサポートを行います。


④ 生活オリエンテーション

日本で生活するためのルールを説明します。

たとえば、

ゴミの出し方

電車やバスの使い方

交通ルール

病院の利用方法

災害が起きたときの対応

警察や消防への連絡方法

などです。

日本人にとっては当たり前でも、外国人にとっては初めて知ることがたくさんあります。

そのため、

「日本ではこうするのが普通だからわかるでしょう」

と考えないことが大切です。


⑤ 日本語を勉強する機会を提供する

外国人が日本語を勉強できるようにサポートします。

たとえば、

地域の日本語教室を紹介する

オンライン日本語講座を紹介する

日本語教材について情報を提供する

といった方法があります。

ここで重要なのは、

会社が必ず日本語教師になって授業をしなければならないわけではない

ということです。

外国人が日本語を勉強できる機会につなげることが支援になります。


⑥ 相談や苦情に対応する

外国人が日本で生活・仕事をしていると、困ったことが出てくることがあります。

たとえば、

「会社で困っていることがあります」

「病院に行きたいです」

「アパートでトラブルがあります」

「給料について質問があります」

といった相談です。

このような相談や苦情に対応します。

外国人が十分に理解できる言語で相談できる体制を整えることも重要です。


⑦ 日本人との交流をサポートする

外国人が日本で孤立しないように、

日本人や地域の人と交流する機会

について支援します。

たとえば、

地域のお祭り

地域イベント

交流会

などについて情報を提供したり、参加をサポートしたりします。

日本で生活する外国人にとって、会社だけでなく地域とのつながりも大切です。


⑧ 会社の都合などで働けなくなった場合の転職支援

会社側の事情など、外国人本人の責任ではない理由で雇用契約を続けられなくなる場合があります。

そのような場合には、

次の仕事を探すための支援

などを行います。

たとえば、

新しい勤務先を探すサポート

推薦状など必要な書類の作成

求職活動のために必要な時間を確保する

必要な行政手続きについて情報を提供する

などです。

ここは、

「外国人が自分の意思で辞めるときは、どんな場合でも会社が次の仕事を探さなければならない」

という意味ではありません。

一定の場合に必要となる支援です。


⑨ 定期的に面談する

外国人が問題なく働いているか、定期的に確認します。

特定技能1号では、支援責任者などが外国人本人と定期的に面談します。

また、外国人を監督する立場の人とも面談します。

面談では、

「仕事で困っていませんか?」

「生活で困っていることはありませんか?」

「会社で嫌なことはありませんか?」

などを確認します。

問題が大きくなってから対応するのではなく、

小さな問題のうちに見つける

ことが重要です。


⑩ 行政手続きをサポートする

外国人が日本で生活するためには、さまざまな行政手続きがあります。

たとえば、

市役所・区役所での手続き

社会保障に関する手続き

税金に関する手続き

などです。

必要に応じて、

手続きについて説明する

書類の作成をサポートする

役所へ同行する

といった支援を行います。


10個を簡単に覚えると?

難しく考える必要はありません。

流れで考えるとわかりやすくなります。

日本へ来る前

→ ①事前ガイダンス

日本へ来るとき

→ ②送迎

日本で生活を始める

→ ③住居・生活契約
→ ④生活オリエンテーション

日本で生活・仕事を続ける

→ ⑤日本語学習
→ ⑥相談・苦情
→ ⑦日本人との交流
→ ⑨定期面談
→ ⑩行政手続き

会社側の事情などで仕事を続けられなくなった場合

→ ⑧転職支援

と考えると整理しやすいでしょう。


「支援=何でもやってあげる」ではない

ここも重要です。

支援とは、

外国人の生活をすべて会社が代わりにやってあげること

ではありません。

たとえば市役所の手続きを毎回すべて会社が代行するのではなく、

「この書類を書きます」

「ここへ提出します」

「次からは自分でもできるようにしましょう」

とサポートすることも大切です。

支援の目的は、

外国人が日本で安心して、自立して生活できるようにすること

だからです。


支援のお金を外国人から取ってもいい?

特定技能1号の義務的支援に必要な費用を、

外国人本人に負担させることはできません。

たとえば、

「登録支援機関に毎月お金を払っているから、その分を外国人の給料から引こう」

という考え方には注意が必要です。

義務的支援にかかる費用は、直接・間接を問わず外国人本人に負担させないことが原則です。


登録支援機関にお願いすれば会社は何もしなくていい?

これもよくある勘違いです。

登録支援機関へ支援を委託しても、

外国人を雇っているのは会社

です。

会社には、

適切な給料を支払う

労働時間を守る

安全に働ける環境をつくる

差別的な扱いをしない

といった雇用主としての責任があります。

登録支援機関へ委託すれば、

会社の責任がすべてなくなる

わけではありません。


支援で一番大切なのは「相談できる関係」

10個の支援を、

「やらなければならないからやる」

だけでは十分とはいえません。

たとえば外国人が、

「仕事を辞めたい」

と言ったとします。

話を聞いてみると、

「仕事が嫌なのではなく、同僚とうまく話せない」

「家族のことで悩んでいる」

「日本語がわからず仕事が怖い」

ということもあります。

普段から、

「困ったら相談してください」

と言える関係をつくることが大切です。


会社にとっても支援にはメリットがある

支援は外国人のためだけではありません。

外国人が安心して生活できれば、

仕事に集中しやすくなる

会社のルールを理解しやすくなる

トラブルを早く発見できる

職場になじみやすくなる

長く働いてもらいやすくなる

といった効果も期待できます。

つまり、

外国人への支援は、会社の人材定着にもつながる

ということです。


まとめ

特定技能1号外国人への支援には、大きく10個あります。

① 事前ガイダンス

② 出入国時の送迎

③ 住居確保・生活に必要な契約の支援

④ 生活オリエンテーション

⑤ 日本語学習の機会の提供

⑥ 相談・苦情への対応

⑦ 日本人との交流促進

⑧ 一定の場合の転職支援

⑨ 定期的な面談

⑩ 行政手続きの支援

最初は多く感じるかもしれません。

しかし、すべての目的は同じです。

「外国人が日本で安心して働き、生活できるようにすること」

です。

外国人を単なる「働く人」として見るのではなく、

日本で生活する一人の人として支える。

その考え方が、特定技能の支援ではとても大切なのです。

特定技能外国人支援10項目

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